ハラが減っては戦はできない!現代にもある戦国時代の携帯食
戦国時代の食事情を調べてみると興味深いものがあるんです。
今回は【携帯食】についてです。
合戦中ともなれば、ゆっくり食事もしていられません。
しかし敵と睨み合っている最中も、行動に出なくてもお腹は空いてしまいます。
そんな中、携帯食としていくつか記録に残っているものがあります。
まず一日、もしくは短期間の合戦の場合、懐に握り飯を忍ばせて合戦に及んだという話が残っています。
これなら片手で食べる事ができますし、敵がいきなり攻めてきても応戦が容易です。
ただ現代とは違い、保存料というものがなかったので、塩を多くしたり、表面に味噌を塗る、また軽く焼いておく等の処置がされました。
こうした工夫である程度の日持ちをさせたのです。
その他、次の様な携帯食もありました。
- 餅
- 鰹節
- 干飯
餅
現在では正月くらいしか食べなくなった餅ですが、なぜこれが好まれたかというと、次の3つの理由があるからです。
- 腹持ちがいい
- 容易に携帯できる
- 排泄が遠くなる
あと、握り飯にくらべ腐りにくく日持ちもしますよね。
『腹が減っては戦はできぬ』といいますが、のんびり食べているヒマは無い。
そんな中で生まれた知恵ですね。
鰹節
現代ではダシをとるために使う鰹節ですが、戦国時代は携帯食として持ち歩かれていました。
ここでのポイントは、削ったものではなく、削る前の固い状態をガリガリとかじるということ。(←ホント)
鰹節は保存にも優れ、ああ見えて栄養価も豊富なんです。
関ヶ原に出陣した島津軍は携帯食として鰹節を持参していたともいわれていますし、三河物語の著者・大久保彦左衛門も鰹節の重要性を井伊直政に語っています。
【干飯】(ほしいい)
炊いた米を天日で干したものを干飯い(ほしいい)といい、戦場で水で戻して食べたといわれています。
もしくは現地で鍋に野菜を入れて、その中に干飯を入れ、今でいう、おじやみたいに食べる方法もあったみたいです。
これって、現代のドライフードみたいなものなのでしょうね。
私の感想ですが、こうやって見てみると現代にも残っている食べものが多いと思いました。
餅、カツオブシなどは、今でも普通に食べられていますから。
普段何気に食べているものでも、戦国時代は貴重な保存食だったのです。
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